Makeの無料プランで何ができるか|制限値とつまずいた点を実データで
無料プランで問い合わせ受付の自動化を作りました。操作は簡単でしたが、2種類のエラーで止まっています。制限値と実際のエラーを、実行ログの数字つきで公開します。
無料プランの制限(実データ)
公式サイトの表ではなく、自分のアカウントの設定値をそのまま取得しました。
| 項目 | 無料プランの値 |
|---|---|
| 月間オペレーション | 1,000 |
| アクティブシナリオ | 2個まで |
| 最短の実行間隔 | 15分 |
| 実行時間の上限 | 5分 |
| ログの保持期間 | 7日 |
| データストア | 1個 / 1MB |
| ファイルサイズ上限 | 5MB |
| 転送量 | 512MB |
| チーム | 1 |
| 実行の優先度 | low |
実質的な壁は「オペレーション1,000」と「シナリオ2個」です。
オペレーションは思ったより早く減る
ここが誤解しやすい点でした。「1,000回実行できる」ではありません。
オペレーションはモジュール1つの処理で1消費します。実際の消費量を実行ログから拾うとこうなります。
| 実行 | モジュール数 | 消費オペレーション |
|---|---|---|
| 初回(1モジュール) | 1 | 1 |
| 中盤(3モジュール) | 3 | 3 |
| 完成形(5モジュール) | 5 | 5 |
作ったのは5つのモジュールをつないだ処理なので、1回動くたびに5消費します。
月1,000オペレーション ÷ 5 = 月200回
5モジュールの処理なら、月200回しか動かせません。 1日あたり6〜7回です。
問い合わせフォームのように件数が読めるものなら足りますが、頻繁に走る処理には向きません。 モジュールを増やすほど、動かせる回数が減っていきます。
実際に作ったもの
問い合わせの受付を自動化しました。構成は5モジュールです。
メール受信(Webhook)
→ 正規表現で本文を解析
→ JSON に変換
→ HTTP でデータ送信
→ スプレッドシートに行を追加
GASで書いていた処理を、Makeで組み直した形です。コードを書かずに同じことができました。
操作そのものは簡単でした。 モジュールを並べて線でつなぐだけで、プログラミングの知識は要りません。
ただし、完成までに2回エラーで止まっています。
つまずいた点1:URL入力欄に空白が入る
これが一番厄介でした。
URLを入力しようとすると、入力欄に勝手に空白が入ります。 消しても保存できず、エラーになります。
実行ログにはこう残っていました。
BundleValidationError: Validation failed for 7 parameter(s).
7個のパラメータが検証に失敗しています。見た目には正しく入力したつもりでも、内部的には不正な値が残っている状態です。
対処としては、入力欄を一度完全に空にしてから貼り直す、それでもダメならモジュールを作り直すことになります。感覚的な話ではなく、ログに残る実害です。
つまずいた点2:405 Method Not Allowed
次に出たのがこれです。
InvalidConfigurationError: Error: 405 Method Not Allowed
causeModule: ActionSendData (http)
HTTPモジュールが原因と、ログに明記されています。
405 は「そのURLは存在するが、送信方法が許可されていない」という意味です。POSTで送るべきところをGETで送っている(またはその逆)のが典型的な原因です。
Makeのエラーメッセージはどのモジュールで落ちたかを明示してくれるので、原因の特定は速いです。これは良い点でした。
エラーが出ても課金される
見落としやすい点です。失敗した実行でもオペレーションは消費されます。
実際、2回のエラーでそれぞれ3オペレーションずつ消費していました。
エラー実行 × 2回 = 6オペレーション消費
試行錯誤の回数がそのまま無料枠を削ります。 無料プランで開発するときは、モジュールを増やす前に少ない構成で動作確認するほうが枠を節約できます。
つまずきやすい点
ログが7日で消える
無料プランのログ保持は7日です。1週間より前のエラーは追えません。
問題が起きたらその場で原因を確認する必要があります。「後で見よう」ができません。
アクティブなシナリオは2個まで
3つ目を動かしたい場合、どれかを停止する必要があります。
試しに作ったシナリオを放置していると、本命を動かせなくなります。使わないものは停止する運用が要ります。
最短15分間隔
リアルタイム処理には使えません。 ただしWebhook(外部からの呼び出し)で動くタイプなら、この制限は関係ありません。
実際に作った「問い合わせ受付」はWebhook起動なので、即時に動いています。
有料に上げる判断基準
無料で足りるかどうかは、この式で判断できます。
(1回の実行で使うモジュール数)×(月の実行回数)< 1,000
5モジュールなら月200回、3モジュールなら月333回が上限です。ここを超えるなら有料を検討する段階です。
よくある質問
Makeの無料プランで月に何回まで自動化を動かせますか?
月1,000オペレーションまでです。ただし1回の実行で使うモジュール数だけ消費するため、5つのモジュールをつないだ処理なら月200回が上限になります。実行回数ではなくモジュール数で計算する必要があります。
エラーになった実行でもオペレーションは消費されますか?
消費されます。実際に失敗した実行でも3オペレーションずつ消費されていました。試行錯誤の回数がそのまま無料枠を削るため、開発中は少ないモジュール構成で動作確認するほうが節約できます。
URLを入力しても保存できないエラーが出ます。
入力欄に意図しない空白が入っている可能性があります。実行ログにはValidation failedというエラーが記録されます。入力欄を一度完全に空にしてから貼り直し、それでも解消しない場合はモジュールを作り直してください。
無料プランでいくつシナリオを動かせますか?
アクティブにできるのは2個までです。3つ目を動かすには、どれかを停止する必要があります。試しに作ったシナリオを稼働させたままにしていると、本命が動かせなくなります。
まとめ
Makeの無料プランは、操作は簡単ですが枠は小さいというのが実感でした。
- 月1,000オペレーション。5モジュールなら月200回が上限
- アクティブなシナリオは2個まで
- 失敗した実行でも消費される
- ログは7日で消える
そして詰まった原因は、どちらもエラーメッセージを見れば特定できるものでした。どのモジュールで落ちたかが明示されるのは、この種のツールとしては親切なほうだと思います。
まず無料で作ってみて、モジュール数 × 実行回数が1,000を超えそうなら有料を検討する、という順序が合理的です。
まず無料で作ってみて、モジュール数 × 実行回数が1,000を超えそうなら有料を検討する、という順序が合理的です。