同じ学習アプリをClaude CodeとChatGPTの両方で作った|結論は「どちらを選ぶか」ではなかった
漢字の書き順を判定する学習アプリを、まずClaude Codeで作り、その土台をChatGPTで発展させました。同じ題材を両方で触った結果、「どちらが優れているか」という問いの立て方そのものが間違っていたと分かりました。
結論:役割が違うので、選ぶものではなかった
| Claude Code | ChatGPT | |
|---|---|---|
| 強かった領域 | 土台とロジック(書き順の判定エンジン、データ整備) | 見た目とゲーム性(写真・画像素材、体験のインパクト) |
| 実際に作ったもの | ブロックがくしゅう | ブロックがくしゅうワールド |
そして最大の反省は、片方だけで完結させようとしたことです。
最初からこの2つを連携させて作っていれば、もっと早かった。これが実物を2つ作ってみて一番強く思ったことでした。
前提:まず作ったもの
小学生向けの漢字学習アプリを、Claude Codeで作りました。
中心は漢字の書き取り判定です。1画ごとに、かたち・書きはじめと書き終わりの位置・とめはねはらい・書き順の4点を採点します。漢字データは1〜6年生の全1026字を、オープンデータから生成しました。
詳しくはClaude Codeで学習アプリを作った全記録に書いています。
依存パッケージゼロ、ビルド不要の素のHTML/CSS/JSという構成です。ロジックとデータの塊としては、この時点で完成していました。
なぜChatGPTで作り直したのか
理由は3つありました。どれも「ロジック」ではなく「体験」の話です。
1. 写真を使いたかった
子どもが楽しめるUI、そして大人が見ても楽しめるUIを考えたとき、写真を使いたくなりました。
2. 画像素材が欲しかった
イメージツールで作る画像が必要でした。Claude Codeでは画像そのものが作れません。 これは別の記事でも書きましたが、コードは書けても、アプリに使う絵は出てきません。
3. 「勉強×ゲーム」としてのインパクト
このアプリの本質は、勉強をゲームとして成立させることです。そう考えたとき、ゲーム自体のインパクトの大きさを出せるかどうかが決定的でした。そこはChatGPT側のほうが良かった。
3つとも、書き順判定の精度とは無関係の話です。 つまりClaude Codeが不足していたのではなく、必要になった仕事の種類が変わっただけでした。
楽だった点
ChatGPT側での作業が楽だった理由は、はっきりしています。
Claude Codeでもともと土台を作ってあったからです。
ゼロから「漢字の書き順を判定するアプリを作って」と頼んだわけではありません。判定のロジックもデータ構造も既にある状態から始めたので、ChatGPT側は見た目とゲーム性に集中できました。
ここは誤解されやすいところだと思います。「ChatGPTのほうが楽だった」は、Claude Codeが作った土台があってこその感想です。土台なしで同じ体験になったかというと、おそらく違います。
不便だった点
Claude CodeとChatGPTを連携させて作ったほうが、早かったと思います。
実際にやったのは「Claude Codeで作る → ChatGPTで作る」という直列の流れでした。しかし本来やるべきだったのは、それぞれの得意な部分を並行して回すことでした。
- ロジック・データ・構造 → Claude Code
- 画像素材・見た目・ゲーム性 → ChatGPT
片方に寄せようとするから遠回りになります。 これは以前Claude Code と Codex CLI を使い分けた記事で書いた「Claude Codeでは画像が作れないので、そこだけ別ツールに任せる」という話と、まったく同じ構造でした。同じ結論に別の経路で二度たどり着いたことになります。
書き順の判定はどうなったか
ここが一番気になるところだと思います。再現できました。
それどころか、書き順の動き(アニメーション)まで細かく入れられました。 これは元のバージョンにはなかったものです。
判定という「正誤を決めるロジック」はClaude Codeで作った土台がそのまま効いていて、そこに「どう見せるか」という層が乗った形になります。役割分担がそのまま成果に出ました。
実物
同じ題材の2つを並べておきます。中身は別物です。
- ブロックがくしゅう … Claude Code製。書き順判定エンジンが中心
- ブロックがくしゅうワールド … ChatGPT製。写真と画像素材を使い、ゲーム性を強めたもの
よくある質問
Claude CodeとChatGPT、アプリ開発ではどちらを選ぶべきですか?
選ぶものではありませんでした。ロジックやデータ構造といった土台はClaude Code、画像素材や見た目やゲーム性はChatGPTと、仕事の種類で分けるのが実際に効率的でした。片方だけで完結させようとすると遠回りになります。
Claude Codeで作ったアプリをChatGPTで発展させられますか?
できました。ロジックとデータが既にある状態から始めたため、ChatGPT側は見た目とゲーム性に集中できました。ゼロから頼むより明らかに楽です。ただしこの手軽さは、土台が先に出来ていたことが前提です。
複雑な判定ロジックは作り直しても再現できますか?
漢字の書き順・とめはねはらいの判定は再現できました。さらに書き順のアニメーションなど、元になかった表現も追加できています。判定ロジックそのものと、それをどう見せるかは別の層なので、後者だけを足すことが可能でした。
まとめ
同じ題材を2つのツールで作って分かったのは、比較の問い自体がずれていたということでした。
- Claude Code … 何を正しいとするかを決める層(ロジック・データ・構造)
- ChatGPT … それをどう見せて、どう楽しませるかの層(画像・体験・ゲーム性)
そして両方に共通して、何を作るかを決めるのは人間の仕事です。「子どもが楽しめて、大人も楽しめるUIにする」「勉強をゲームとして成立させる」という判断は、どちらのツールからも出てきませんでした。
もし今から同じものを作るなら、直列ではなく最初から役割を分けて並行させます。 それが唯一の後悔です。