Netlify Dropは安全か|パスワードの正体と使い方、1時間で消える仕様まで
アカウントも作らずにフォルダをドラッグするだけでサイトが公開される。便利すぎて逆に不安になります。上げたファイルが誰に見えるのか、いつ消えるのかを確認しました。
結論:仕組みとしては安全。危ないのは「何を上げるか」
先に答えを書きます。
ログインせずにドロップした場合、そのURLは一時的なパスワードで保護されます。 URLを知っているだけの他人が中身を見られる状態にはなりません。
そして、そのまま放置すると1時間で削除されます。
| 状態 | 誰が見られるか | 寿命 |
|---|---|---|
| ログインせずにドロップ | 一時パスワードを持つ人だけ | 1時間で削除 |
| ログインして公開(claim後) | プランによる。無料プランなら誰でも | 消さない限り残る |
つまり「うっかり上げたものが永久に世界に晒される」という作りにはなっていません。
危険があるとすれば、仕組みではなく中身のほうです。 claimして自分のサイトにした時点で、無料プランならURLを知っている人は誰でも見られます。
Netlify Dropとは何か
ブラウザでフォルダをドラッグするだけでサイトが公開される機能です。
- アカウント作成:不要(あとから引き継げる)
- コマンド:不要
- 費用:無料
app.netlify.com/drop を開いて、index.html が入ったフォルダを枠にドラッグします。それだけで https://◯◯◯.netlify.app というURLが発行されます。
HTMLを書いて動作を人に見てもらいたいとき、これ以上速い方法はありません。
使い方(3ステップ)
所要時間は3分ほどです。 登録もコマンドも要りません。
① app.netlify.com/drop を開く
② 公開したいフォルダを枠にドラッグする
ドラッグするのはフォルダで、その直下に index.html がある必要があります。
◯ mysite/index.html ← mysite をドラッグ
✗ mysite/public/index.html ← public をドラッグ
1階層ずれるとトップページが表示されません。 最初に詰まるのはほぼここです。
③ 発行されたURLを開く
https://◯◯◯.netlify.app の形で、ランダムな名前が自動で付きます。
更新したいときは、同じ画面にもう一度ドラッグします。 差分ではなく毎回まるごと置き換わります。
1つのネット回線から作れるのは3つまで
匿名で作れるサイトは、同じIPアドレスあたり3つまでに制限されています。
「さっきまで作れたのに作れない」ときは、これに当たっています。 不具合ではありません。
パスワードは何のためにあるのか
netlify drop パスワード で調べている人が一番知りたいのはここだと思います。
ログインせずに上げると、そのURLには一時的なパスワードがかかります。 自分で設定した覚えがないのに出てくるので、戸惑う部分です。
これは、あなたを守るための仕組みではありません。
経緯があります。2024年に、Netlify Dropで作られた詐欺サイトが多発しました。 報告された詐欺サイトの多くがDrop経由だったため、匿名で作られたサイトには、引き継がれるまでパスワードをかけるという対応が入りました。
つまり「誰のものか分からないサイトを、そのまま世界に出さない」ための措置です。
結果として、利用者側には次の意味があります。
- 引き継ぐ前は、URLを知られても中身を見られない
- 人に見せたいなら、引き継ぐ(claim)必要がある
パスワードが分からないとき
パスワードはドロップした直後の画面に表示されます。 その画面を閉じてしまうと、あとから確認する手段はありません。
その場合は作り直してください。 どうせ1時間で消えるので、同じフォルダをもう一度ドラッグするのが早いです。
引き継いでしまえばパスワードは外れます。 「パスワードを調べる」より「引き継ぐ」ほうが本筋です。
ログインしないとどうなるか
ここが一番知りたい部分だと思います。
① URLは一時パスワードで守られる
ドロップした本人以外は、URLを知っていても中身を見られません。 検索に出ることもありません。
② 1時間で消える
claimしないまま1時間経つと、サイトは削除されます。
これは制限であると同時に、安全側に倒した設計でもあります。試しに上げたものが残り続けません。
③ 引き継ぎ(claim)には期限がある
「これは残したい」と思ったら、1時間以内にログインまたはアカウント作成をして引き継ぎます。
ドロップ時の画面にサイトIDとトークンが表示されるので、コマンドでも引き継げます。
netlify claim --site <サイトID> --token <トークン>
普通はブラウザでログインするだけで済みます。
claimした後が本当の分かれ目
引き継いだ瞬間に、一時パスワードは外れます。
無料プランの場合、そのURLを知っている人は誰でも中身を見られます。 パスワードをかけたい場合は有料プランの機能が必要です。
つまり「消えないようにする」ことと「誰でも見られるようにする」ことが同時に起きます。 ここを理解しないまま引き継ぐと、想定より広く公開されます。
上げてはいけないもの
フォルダごと上がるので、中身の確認が必須です。
ドラッグしたフォルダの中身は全部そのまま配信されます。 見せたいページだけが公開されるのではありません。
特に注意すべきものを挙げます。
| 上げてはいけないもの | 理由 |
|---|---|
.env |
APIキーや認証情報が入っている |
.git フォルダ |
過去の全履歴が読める |
*_old.html / *.bak |
旧版の情報が出る |
| 顧客名・見積書などの資料 | 作業フォルダに紛れやすい |
.git は特に見落とされます。 ドットで始まるのでFinderやエクスプローラーでは通常見えませんが、配信はされます。 履歴には消したはずのファイルも残っています。
対策は単純で、公開用のフォルダを新しく作り、必要なファイルだけをコピーすることです。 作業フォルダをそのままドラッグしないでください。
削除したいとき
引き継いだサイトは、管理画面から削除できます。 対象サイトの Site configuration から削除を選びます。
引き継いでいないサイトは、1時間待てば自動的に消えます。 何もする必要はありません。
料金はかからない
Netlify Drop の利用に費用は発生しません。
引き継いで自分のサイトとして残す場合も、無料プランの範囲で運用できます。手元で作ったファイルを上げるだけなのでNetlify側でのビルドが走らず、無料枠もほとんど消費しません。
無料プランの具体的な上限はNetlifyの無料枠はどこまで使えるかにまとめました。
1時間の期限はいつから数えるか
ドロップした時点から1時間です。
この1時間は、もともと24時間でした。 2022年1月に短縮されています。あわせて匿名サイトの数も制限されました。
1時間で何が起きるかは、引き継いだかどうかで変わります。
| 1時間後 | |
|---|---|
| 引き継いでいない | サイトごと削除される |
| 引き継いだ | 残る(自分で消すまで) |
「あとでやろう」が効かない長さです。 残したいものを上げるなら、ドロップした直後に引き継いでください。
Dropで足りなくなる場面
更新の手間だけが弱点です。
Dropは毎回フォルダごと上げ直す方式です。1文字直すたびにドラッグし直すことになります。
更新が続くなら、次のどちらかに移ってください。
- GitHub連携:pushすると自動で公開される
- CLI:コマンド1行で上げ直せる
どちらも同じサイトに対して後から設定できます。Dropで始めて、続けるようなら移行するという順番で問題ありません。
手順はNetlifyで静的サイトを公開する手順にまとめています。
よくある質問
Netlify Dropは安全ですか?
ログインしないで使えますか?
上げたサイトは他人に見られますか?
パスワードを設定した覚えがないのに求められます
Netlify Dropの使い方を教えてください
サイトが作れなくなりました
上げたファイルを削除するにはどうすればいいですか?
無料で使えますか?
まとめ
- ログインなしのドロップは一時パスワードで保護され、1時間で消える
- 残したいなら1時間以内に引き継ぐ。 そのとき保護は外れる
- 無料プランでは、引き継いだ後はURLを知る人が誰でも見られる
- フォルダの中身は全部配信される。
.envと.gitに注意 - 公開用のフォルダを別に作ってからドラッグする
動作を人に見せるまでの速さでは、これが最短です。 続けて運用するようなら、後からGitHub連携やCLIに移せます。